腰痛は大きく分けて二つに分けられます。 1.椎骨変位性腰痛 これは腰椎或いは骨盤などが前方或いは後方などに変位したことに起因する発痛を言います。 これは急性腰痛いわゆるギックリ腰に見られるように何かの動作上発生するのが一般的です。 体が動くことによって椎骨もそれとともに動くのですが、体の筋肉(脊柱起立筋、腹直筋など)あるいは靱帯が弱くなることにより動きに対して支えることが出来なくなります。 その結果、椎骨の歪みで筋肉そのものが腰神経を圧迫し激しい痛みを生じます。 (下図Aは神経根を圧迫する様子を示す) 腰椎が後方或いは左、右に歪むような場合にこのような症状になりがちです。 重いものを持ち上げなくても、朝の洗顔、トイレのたち座り、靴下をはくとき、咳、くしゃみなど腰を屈曲した瞬時でなることが多く見られます。 特に朝方に気を付けた方が良いのですが、疲れた夕、夜にもこの傾向は見られます。 急性腰痛には同時に筋肉の緊張も見られます。痛みの部位からの運動神経が支配する筋肉で主に腰やお尻の筋肉が過剰に緊張します。これがズシン、ズシンといった感じの強い痛みを発します。 予後は椎骨の歪みを直すこと筋肉の緊張を取り除くことで1、2回の矯正で回復します。 ギックリ腰のとりあえず家庭での処置としては安静にし冷やすことを心がけます。 椎骨変位性腰痛は先ほど激しい痛みを伴う、と記しましたが鈍い痛みを伴う場合もあります。 朝の起きがけ等に鈍痛で腰をまっすぐ出来ないような場合はこれに相当します。 これはギックリ腰の初期段階ですから、無理をせず腰を伸ばすように心がけますが、激痛を伴わないうちの早期施術が必要です。このような場合はほんの1、2回で痛みから解放されます。 慢性化する場合もあります。このような場合10年、20年と腰痛とおつき合いをすることになるのですが施術後は短期間で快方に向かいます。 2.筋肉疲労性腰痛 前項とは異なり発痛の原因が筋肉疲労によって生じるものです。 痛みとしては鋭い痛みの場合もありますが多くは鈍痛で椎骨変位性腰痛とは異なります。 運動筋肉内における発痛物質がその源になります。 運動による疲労、悪い姿勢による筋肉疲労などによる場合に多く見られます。 これらは運動を除いては多くは生活習慣的な場合が多く、足を組むとか、寝方、或いは靴によることも少なくありません。 このような場合、肩こりなどと併発することが多く見られますがこれも姿勢などから起因する場合が多いのです。 腰を曲げることで後下方腸骨棘が下方に引っ張られ腰方形筋が緊張します。 同じように、座る姿勢は腰にかなりの負担をかけます。 むしろ立位の方が腰への負担は少なくてすみます。 座るにしても腰をなるべく曲げずにほぼ直角くらいに腰を張っておへそを前に押し出すような感じで座ると良いでしょう。 寝る時も出来るだけ腰を曲げないよう心がけます。膝は曲げてもかまいませんから、腰は曲げないように。 前項の「椎骨変異性腰痛」とこの筋疲労性腰痛をそのまま我慢してしまうと慢性腰痛、或いは坐骨神経痛など様々な腰痛と長い間おつきあいすることになります。 筋肉内の血行をよくするために冷シップではなく、温シップを行います。お風呂もぬるめ、ゆっくりを心がけます。 同時に腰、臀部に発痛がみられますのでこれらの筋の緊張を解き、筋によって歪められた椎骨などの矯正を行います。 ゆっくりとした有酸素運動も効果的で筋肉内の乳酸(発痛物質)を分解します。 施術後はこちらも短期間で快方に向かいます。 |
腰痛・ぎっくり腰ではこのような地域からお見えになっております。